「子どもを自転車に乗せるのが初めてで、背中にお子さんを乗せるのはまだ不安……」 そんなパパ・ママに選ばれているのが、前乗せチャイルドシートが標準装備された「前乗せタイプ」の子ども乗せ電動アシスト自転車です。 この記事では、10年間の販売経験から、前乗せタイプがどんなご家庭に向いているのか、現場で見てきた事実をもとに整理します。 前か後ろかで迷っている場合は、先に「前乗せvs後ろ乗せの全体診断記事」を読んでから戻ってきてくださいね。
前乗せタイプが向いている家庭のチェックリスト

前乗せタイプは、前子乗せ(1歳〜4歳未満)を安全に使い切ることを前提に選びたいご家庭に向いています。
前乗せタイプの代表的なモデル
「前乗せタイプ」と言われてもピンとこない方は、以下の定番モデルをイメージしてみてください。どれも10年以上の歴史があり、現場で選ばれ続けている安心のブランドです。
- ブリヂストン:[bikke ポーラー e(ビッケポーラー)]
【特徴】 3社の中で最もチャイルドシートの位置が低く、小柄なママでも前方が見やすい低重心設計。パパ・ママで共有しやすい中性的なデザインも人気です。 - パナソニック:[ギュット・クルーム・DX / EX]
【特徴】 ベビー用品の「コンビ(Combi)」と共同開発したシートを採用。衝撃吸収素材「エッグショック」が、デリケートな1歳児の頭を優しく守ってくれます。 - ヤマハ:[PAS Kiss (パス キッス )]
【特徴】 胸元までしっかり包み込む「コクーンルーム(繭型シート)」が最大の特徴。お子さんが勝手に立ち上がったり、足が外に飛び出したりするのを防ぐ安心感があります。

これらのモデルは、前カゴの場所にチャイルドシートがドスンと鎮座しているのが特徴です。「子どもを乗せるための専用設計」なので、安定感は抜群ですよ。
- パナソニック:[ギュット・クルーム・FEX / FDX]
【特徴】 従来の「前カゴの場所にシートがある」タイプとは違い、大きな前カゴを残したまま、ハンドルにチャイルドシートを引っ掛けている最新モデル。
お子さんが成長して後ろ乗せに移行しても、前カゴをそのまま使い続けられるのが最大の特徴です。
ギュットクルームFEXはカギをカバンに入れたまま解錠できる「ラクイック」を搭載しています。
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これまでは「前乗せを選んだらカゴは諦める」のが当たり前だったんですが、パナソニックのFシリーズはその常識を変えちゃいました!「前乗せがいいけど、荷物も載せたい」という欲張りなママにはこれ一択です。
自転車販売店員だからわかる「前乗せタイプ」の大きな魅力
走行中に「子どもの顔」が見える精神的な安心感

前乗せタイプの最大の特徴は、お子さんの顔を常に視界に入れられることです。
これはカタログスペック以上のメリットです。
特に初めてのお子さんの場合、信号待ちや走行中に「寝ちゃったかな?」「帽子が脱げてないかな?」とすぐ確認できることで、親御さんの運転中の不安が劇的に軽減されるケースを多く見てきました。
重心が低く、ハンドルのふらつきが抑えられる
前乗せ専用モデルは、前子乗せがハンドルの軸の真上にくるように設計されています。
そのため、お子さんの体重がハンドル操作を邪魔しにくく、低重心で安定した走行が可能です。

初めて試乗された方は「もっとハンドルが重いと思ったけど、これなら大丈夫!」と驚かれることが多いんですよ。
年子・2歳差なら「シートの広さ」が重要!2人乗せでも窮屈にならない

前乗せ専用モデルは、前カゴのスペースを丸ごとチャイルドシートに使っているため、あとからカゴに取り付けるタイプに比べて座席の面積がかなり広めに設計されています。
「年子だから、上の子がまだ小さいうちに下の子が生まれる」 「前の子も体が大きい方だけど、2人乗せしなきゃいけない」そんな時、面積の広い前乗せタイプなら、お子さんの足がハンドルに当たりにくく、パパ・ママもガニ股にならずに安定してこぐことができます。
2人乗せの期間が長いご家庭こそ、この「物理的なゆとり」の差を実感するはずです。
知っておきたい「前乗せタイプ」の注意点
後悔しないために、プロの視点からお伝えしておかなければならないポイントが2つあります。
成長が早いと、前子乗せの使用期間が短くなりやすい
前子乗せの利用目安は、一般的に「体重15kg以下、4歳未満」です。
3歳〜4歳近くなって座高が高くなってくると、お子さんの頭(ヘルメット)が親御さんの視界をさえぎり、前方の路面が見えにくく感じることがあります。

お子さんの頭が目の前にくるようになると、ちょっとした段差が見えにくかったり、ハンドル周りに圧迫感を感じたりするんです。「そろそろ後ろかな?」と検討し始める、一番多い理由ですね。
2人乗せ(幼児2人同乗)になると「荷物置き場」が不足しやすい
ここが最大の盲点です。
前乗せタイプの多くはハンドル部分がシートになっているため、もともと前カゴがありません。お子さんが1人のうちは後ろの荷台にバスケットを付けられますが、2人目が生まれて後ろにシートを追加すると、そのバスケットも外さなければなりません。

「前も後ろも子ども」という状態になると、自転車に荷物を載せる場所がゼロになります!
パナソニックのギュットクルームFシリーズのようなカゴ付きモデルを除き、多くの場合はパパやママが大きなリュックを背負う工夫が必要になります。
2人乗せの期間が長くなりそうなご家庭は、この「荷物置き場問題」をしっかりイメージしておいてくださいね。
【予算の注意点】いずれ必ずやってくる「後ろ乗せ移行」のコスト
パナソニック、ブリヂストン、ヤマハの「前乗せ専用モデル」を検討しているなら、「いずれ必ず専用の純正後ろ子乗せを買い足す日が来る」ことを予算に入れておきましょう。
前乗せシートは4歳未満(体重15kg)までが目安です。
お子さんが1人であっても、大きくなれば必ず後ろの席へ移行することになります。
しかし、これらの自転車は車体設計が特殊なため、一般的な1万5千円前後の汎用シート(OGK製など)は物理的に取り付けられません。
| ベースにする自転車 | 追加するシート | パーツ代の目安 |
| 前乗せ専用モデル (bikke ポーラー, PAS Kiss, ギュットクルーム) | 純正の後ろ用(必須) | 約20,000円〜40,000円 |
| 後ろ乗せベースモデル (bikke Mob, PAS Babby, ギュットクルームR) | 前用(専用品または汎用品) | 約15,000円〜30,000円 |

ここ、意外と見落としがちです!
「2人乗せはしないから大丈夫」と思っていても、前乗せタイプを選んだなら、数年後には必ず高額な純正の後ろシートを買うことになります。
特にパナのサンシェード付き後ろ子乗せは約4万円と、なかなかの出費です。
数年後の「2台目(後ろの席)への買い替えコスト」も、あらかじめ頭の隅に置いておきましょう。
まとめ:今の「安心」を最優先したいなら前乗せ一択!
将来のコストやパーツの制約を考えると、後ろ乗せベースの方が確かにお財布には優しいです。
ですが、一番大変な「1歳〜2歳の時期」に、お子さんの顔を間近で見守りながら、ふらつきを最小限に抑えて安心して運転できる価値は、数万円の差以上に大きいものです。
「将来安く済むか」よりも、「今、この子を乗せて安全に走れるか」。
その安心感を最優先したいママには、間違いなく「前乗せタイプ」が最高の相棒になってくれますよ。
- 今の安心感を優先し、走行中もお子さんの様子を確認したいなら「前乗せタイプ」
- もし「荷物が多くなりそうなのでカゴは必須」と感じている場合は、後ろ乗せタイプの記事も確認してみてください。
▶ [後ろ乗せタイプが向いている家庭はこちら]
